3月7日、愛知県スポーツ会館にて春季昇段・昇級審査会を実施した。
木山師範からの激励の言葉のあと午前中に少年部39名が緊張感の中、基本から始まり、審査基準通りの型、
柔軟、補強、二段蹴り、組手の順に審査は応援に駆けつけた多くの父兄に見守られる中、滞りなく終了した。
午後は一般部、3名の昇段審査、11名の昇級審査を前述の順番通り二段蹴りまで終えた。
柔軟では多くのものが胸を床につけ、補強では誰一人として脱落することなく、二段蹴りは全員成功し、その後、それぞれが組手を行い、けがもなく無事に昇級審査会は終了した。
そして、今回は、名古屋中央支部開設後初めての10人組手が行われた。
はじめに河辺1級
終盤の黒帯勢との対戦も一歩も下がらず余力を残して10人組手を完遂した。
彼は名古屋中央支部生え抜きの黒帯第1号となった。
二番目に中川1級
いくつかの技ありを含め終盤の黒帯勢の攻撃にも落ち着いて受け返しあくまで華麗に10人を終えた。
最後に、杉坂1級
41歳、空手歴16年。
途中、苦しい表情も見せるも、最後まで諦めることなく10人を完遂。
今回の審査で道場旗にある“継続は力なり”を具現化した。
昇段した3名は終盤の苦しさも気合いで吹き飛ばし、ラスト3人はすべての力を出しつくし必死に食らいついて行き、技術的にも相手を圧倒する場面や、技ありもある内容の良い10人組手であった。
そして、この先輩たちの『極真魂』を肌で感じた同輩と後輩たちは今後の目標が明確に定まったと思う。
河辺1級 |
中川1級 |
杉坂1級 |
終わりに木山師範からの「黒帯はゴールではなくスタート、さらなる高みを目指して稽古してほしい」「空手をする目的は様々、今回は競技選手の昇段挑戦であったが、健康、護身など、それ以外の目的で空手をやる者も、いずれは、この昇段審査に挑戦してほしい」という言葉を、そこにいたすべての道場生が肝に銘じた。
最後に写真撮影の折、ファインダーの向こうに達成感に満ちた3人の男の顔があった。
しかし、いずれの目も、今後無限に続く新たな階段の、はじめの段に一歩あがった決意に満ちていた。
レポート 名古屋中央支部 川原光雅